幕末、大正大噴火で大隅半島と桜島が繋がる前、薩摩藩主・島津斉彬公は「海からの敵は海で防ぐべき」と考え、洋式帆船を建造するため垂水と桜島の間に造船所を設けました。これを記念したモニュメントが『道の駅たるみず』敷地内にあります。モニュメントは幕府に献上された『昇平丸』をかたどったものです。
薩摩藩をはじめ日本各地で洋式帆船が建造されるようになると、日本の船と外国の船を区別するため、斉彬公は「白地に朱丸一つ」の“日の丸”を掲げるよう幕府に提案しました。これが受け入れられ、日本の総船印となり、のちに国旗となったのです。
『昇平丸』は、日本で初めて日の丸を掲げて鹿児島を出港し、江戸・品川に入港したといいます。まさに、「大隅半島と桜島の間の海峡」のあったこの地は、日本における近代造船発祥の地であり国旗“日の丸”のふるさとでもあるのです。
なお、モニュメント横には海軍航空隊櫻島(牛根)基地跡の碑もあります。
鹿児島県垂水市牛根麓1038-1