ナゴシドンとは、平田神社の祭神、大山祇命・金山彦命・猿田彦命の神霊を猿田彦命の神面三体に遷し、岸良の浜辺で海神に神舞を奉納して、地区民の除災・招福を祈願するものです。また見学者たちは、四方に張られたしめ縄の下を3回ずつくぐり抜ける茅縄くぐりにより、厄払いをすることができます。
神舞奉納と茅縄くぐりの形式は全国でよく見られる「夏越祭(なごしさい)」と異なっており、「ナゴシドン」は山と海に恵まれたこの地域ならではの発展を遂げています。
およそ600年前から地域住民によって受け継がれてきましたが、少子高齢化に伴う担い手不足のため、「神舞の舞手」「運営のサポート」の参加者を町内外から広く募る新たな取り組みを平成28年に始めました。「ナゴシドンのつなぎ手」と題した体験プログラムとして参加者は約1週間地域に滞在し、神舞の練習や地域住民との交流を経て、ナゴシドン当日を迎えます。
地域の枠を超えてつながってゆく、盛夏の集落を彩る伝統行事です。
肝付町岸良
平田神社:鹿児島県肝属郡肝付町岸良652−7
岸良海岸:鹿児島県肝属郡肝付町岸良1184