志布志市内の飲食店で至るところに見られる「さつま若潮」の看板。
若潮酒造は地元の蔵元が集まって出来た、50年を超える歴史を持つ本格焼酎の会社です。
焼酎王国と呼ばれる鹿児島県では芋焼酎がメインのお酒であり、
それに付随して焼酎の元となるサツマイモや米、麹などの生産も地産の産業となっています。
人びとのごく身近で、それでいて大事な憩いのひと時を生む焼酎を楽しむひと時を人は「だいやめ」と呼び、
吞みながら語らって互いの距離を縮めるのは地域ならではのコミュニケーション。
時代とともに好みや飲み方も変わっていき、
その変化に応じて果実酒やスピリッツなどこれまで扱っていなかった商品の開発にも意欲的。
今年7月には市の特産品でもあるイチゴのフードロス削減とその資源を活用した
「Fスピリッツ」が発売され、SDGsの観点からも脚光を浴びます。
(志布志市ホームページでの掲載記事)
甘みは抑えながら香り高いイチゴと焼酎が合わさった新しい味覚です。
「千刻蔵」では伝統的な手法での焼酎造りの様子が見学が可能です。
(蔵見学・直売所のご案内はこちら)
入った途端に蔵の中からとっても濃い焼酎の香りが漂い、甕を覗くとボコボコと発酵が進んでいる様子が見えます。
このような蒸留の過程を経てやがて一本の焼酎に。
奥に見える大きな木樽を通ることで独特の柔らかで芳醇な風味が加えられますが、
この樽は作り手が一人しかいないため希少な製造手法となっています。
迷路のような地下の貯蔵庫を抜け、直売所へ。
若潮酒造自慢の焼酎がずらっと並んでいて壮観そのもの。
どれを買おうか迷っていても店員さんにお勧めを聞けたり試飲が出来るのが嬉しい。
(誰かのお土産に贈る時にはどんな年代でどんなシチュエーションかなど、ぜひ相談してみましょう)
来年度の干支「虎」にちなんだ焼酎が手前で異彩を放っています。
パッケージもまた想像力を引き立て、美味しく呑ませる大事な要素です。
近年ではマンガ「ファブル」でも黒若潮などよく紹介されており、反響が大きいそう。
今後ますます人気が出てくることでしょう。
〒899-7104 鹿児島県志布志市志布志町安楽215
Takanori